対馬西山寺文書の研究 顧 明源/編 比較社会文化叢書 VOL.48

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商品コード 9784867730850

サイズ A5判

ページ数 294

発売日 2025/3/25

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西山寺は、現在、長崎県対馬市厳原町に所在する臨済宗南禅寺派の寺院である。もともと大日寺と号し、一六世紀初、対馬宗氏当主であった貞国の正室の菩提寺として、その戒名「西山寺殿心鏡妙照大姉」に因み、「西山寺」と改号された。米谷均氏・伊藤幸司氏の研究により、開山を含める一六世紀の西山寺歴代住持は、全て朝鮮通交の経験があったことが判明した[米谷1998][伊藤2002a]。筆者は、両氏の研究が及ばない一七世紀初の西山寺の状況を検討し、当該期の西山寺住持も依然として対馬の朝鮮通交に携わっていたことを解明した[顧2022b]。藤本健太郎氏は、対馬西山寺に伝来した文書を活かして、一九世紀の対馬藩による清書役僧教導体制の再編を検討し、近世中後期において西山寺が清書役僧の支配を任されていたことに触れた[藤本2021]。
以上のように、西山寺は中世後期から近世を通じて対馬における朝鮮通交拠点であったことは明らかになった。ただし、「柳川一件」後の一七世紀における西山寺の状況については、いまだ不明瞭である。
従って、本書では、日朝関係史における西山寺の重要性を認識したうえで、西山寺に伝来した文書だけではなく、西山寺関係史料を網羅的に収集・分析し、西山寺の歴史像をさらに解明することで、中近世日朝関係の変遷の実態を検討する。

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