現代空間美学 ―建築において「美」を考える―

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著者: 髙橋浩伸  熊本県立大学 環境共生学部 教授

商品コード 9784865612448

サイズ 15㎝×21㎝

ページ数 168

発売日 2021年12月15

通常価格(税込)2,200

販売価格(税込)2,200

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紀元前1世紀頃の建築家ヴィトルヴィウス(Vitruvius)は、『建築十書(De architectura libri decem)』において『建築はまた強さ(firmitas)、有用性(utilitas)、美(venustas)の原理が保持されるように造られねばならぬ』と記した。1414年ザンクト・ガレン修道院(スイス)でのこの写本の発見がきっかけとなり、当時中世の建築家たちの必読書となる。以降近代まで数百年に渡り、この「強・用・美」は、西欧建築の理念の根幹として継承されてきた。すなわち、この建築書に記された古典建築の装飾や形、プロポーションにおける比例関係などを模倣することが〈美〉とされ、盲目的に信じられてきた。しかし19世紀後半に興った近代主義建築は、これら古代からの様式を否定し、機能主義、合理主義を掲げ、工業生産による材料(鉄・コンクリート、ガラス)を用いた建築を生み出した。これは言い換えれば、それまでの〈美の規範〉を否定し捨て去ったことを意味していた。そして21世紀の現代、この理念は「強・用・金(コスト)」へとすり替わってしまった。

本論における「現代空間美学」は、21 世紀の現代の建築において忘れ去られた〈美〉を建築の中心的理念として取り戻すために、建築の分野だけの視点ではなく、近代以前の思想や哲学の分野で語られてきた〈美〉を反芻し、そこからさらに超越した視点での、現代における科学的アプローチ(認知心理学、環境心理学の心理学的なアプローチや、脳神経科学、認知神経科学といった神経科学的なアプローチ)の知見を基盤とした、学際的・多角的な視点を持つことで、人々に感動や心地良さを与える美的空間創造に寄与するための考え方や視点を示すことを目的とするものである。

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